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傷病手当金

傷病手当金

「傷病手当金支給申請書」の記入例

一般従業員も社長も役員ももらえます。

  • 被保険者が疾病又は負傷のために労務に服することができない場合で、報酬が会社から出なかったり、又は報酬が出ても減額された場合にもらえます。
    要するに、病気や怪我の為に会社を休まなければならない場合にもらえるものです。
  • 社長・会社役員の方の場合
    • 社長や役員の方でも、取締役会の議事録に「社員の例にならい、代表取締役も取締役も、出社しなかった場合には、役員報酬を減額又は不支給とする」の様な規定を書くのです。そうすれば、傷病手当金は他の条件を満たす場合に、もらえます。

もらうための条件

  • 疾病又は負傷の為に療養中であること(自宅療養を含む)。
  • 労務に服することができないこと。=仕事ができないこと。
    • 傷病手当金支給申請書に医師の証明欄がありますので、その欄に記入してもらいます。
    • 医師の許可等をもらって、出勤した場合には、傷病手当金はもらえません。医師が労働可能と判断した場合には、傷病手当金はもらえません。
  • 3日連続して労務に服することができなくなった場合に4日目からもらえます。
    ※3日間には日曜・祝祭日も含まれます。
    ※また、3日間連続有給休暇をとっていてもOKですし、3日間連続して報酬をもらっていてもOKです。
  • 報酬(給料)が出ないこと。報酬が出ても傷病手当金の額より少ない場合にはその差額がもらえます。
  • 公休日についても、もらえます。⇒公休日=会社が予め指定した休日
    • 事業所の休日(会社が休みの日=会社の盆休み・正月休み等)・土曜・日曜・祝祭日等であっても、上記の条件を満たしていれば、もらえます。要するに、会社の所定休日であっても、医師が労務不能と判断し、給料が出なかったり、若しくは、給料が出たにしても、傷病手当金の額より少なければ、傷病手当金はもらえます。要するに、暦日単位で貰えます=出産手当金
      傷病手当金は日曜日・祝祭日でも貰えます。

傷病手当金の額

  • 休業1日につき、標準報酬日額の3分の2
    例:標準報酬日額が12,000円の場合
    12,000円×2/3=8,000円 ⇒これが傷病手当金の額です。
    もし会社から給料として5,000円もらったら、8,000円-5,000円=3,000円。
    つまり、3,000円が傷病手当金の額です。例1参照。
    • 例1:
      傷病手当金一部支給
  • 家族手当・通勤手当・役職手当等の手当を貰った場合。
    手当の額を30で割った額が傷病手当金1日分の額から減額されます。
    • 例2:
      給与の一部が出た場合の傷病手当金

もらえる額=1日分について≒月給×2/90(簡便法)

  • 正式な方法ではありませんが、概算で算出する場合の方法です。私・鈴木好文が作りました。
    ※簡便法の例:月給36万円×2/90=8,000円⇒傷病手当金の1日分の額
    もし会社から給料として1日につき、5,000円もらったら、
    8,000円-5,000円=3,000円
    つまり、3,000円が傷病手当金の額です。

傷病手当金をもらえる期間

  • 傷病手当金を貰い始めてから1年6ヶ月がMAX.
    傷病手当金のもらえる期間=パターンA


    傷病手当金のもらえる期間=パターンB

退職後の傷病手当金

退職日まで継続して1年以上健康保険の被保険者だった人

退職日に労働不能であること=絶対条件 ⇒傷病手当金OK


  • 退職日まで継続して(連続)1年以上健康保険に加入(任意継続被保険者の期間を除く)。
  • 以下のいずれかの状態であること。
    • 会社を欠勤していたが、傷病手当金の額以上の給与を貰っていた
      ために、傷病手当金がストップしていた。
    • 傷病手当金を貰っている最中に出産し、その期間は傷病手当金ではなく出産手当金を貰っていたが、出産手当金を貰っている途中で退職し、出産手当金の受給期間経過後も未だ傷病が完治せずに療養が必要な場合。

傷病手当金と出産手当金の関係

傷病手当金⇒出産手当金⇒退職⇒傷病手当金

退職後に傷病手当金を貰っていた人が、一度働いてしまった。

  • 在職中から傷病手当金をもらっていた人が退職し、退職後(健康保険の一般被保険者資格を喪失後)も傷病手当金を貰っていたが、退職後期間中に一旦働いてしまった。
  • 病気や怪我は未だ完治していない。
    ⇒その後に労務不能となっても、今回の退職後期間分についての傷病手当金はもらえません。
    =結論:無理して働かずに、完治するまで療養する。


平成28年4月1日以降の傷病手当金の額

傷病手当金支給開始日以前に12ヶ月以上の標準報酬月額が有る場合

  • 第1回目の最初の支給日が属する月以前連続12ヶ月の標準報酬月額÷12÷30×2/3
    • つまり、傷病手当金の最初の支給日が属している月から起算した12ヶ月の平均標準報酬月額を算出します。そして、その平均標準報酬月額を30で割って標準報酬日額を算出します。さらに、算出された標準報酬日額に2/3を掛けて傷病手当金の日額を算出します。
  • 例:傷病手当金の第1回目の支給開始日が平成28年4月10日の場合


    傷病手当金日額

 上記の通り、平成28年4月1日以降に支給事由の発生した傷病手当金については、その額は第1回目の最初の支給日において決定・固定されます。
 したがいまして、一旦傷病手当金の額が決定すれば、標準報酬月額が変更しても傷病手当金の額は変動しません。

傷病手当金支給開始日以前に標準報酬月額が12ヶ月未満の場合


  • 傷病手当金第1回目の最初の支給日が属する月以前の直近の継続した各月の標準報酬月額の平均額

  • 傷病手当金の第1回目の最初の支給日が属する年度の前年度9月30日における全被保険者の平均標準報酬月額(現に加入している健康保険組合・全国健康保険協会等の平均標準報酬月額)
  • A又はBのうち、低い方の平均標準報酬月額が採用されます。

パターン1:同一の保険者の場合

  • 被保険者期間が同一の保険者の場合
    • たとえば、被保険者期間が全国健康保険協会だけとか、被保険者期間がC健康保険組合というケースです。

被保険者期間が12ヶ月未満の場合


パターン2:異なる保険者に加入している場合

  • 被保険者期間が異なる保険者の場合
    • たとえば、「A健康保険組合+全国健康保険協会」とか、「全国健康保険協会+E健康保険組合」とか、「F健康保険組合+G健康保険組合」のケースです。
      • 「全国健康保険協会・東京支部+全国健康保険協会・大阪支部」等の全国健康保険協会内での移動は、同一保険者とみなします。異なる保険者として扱いません。
    • 被保険者期間が異なる保険者の場合は、被保険者(傷病手当金申請者)が現に属している保険者により決定された平均標準報酬月額のみを採用します。

異なる保険者に加入している場合


平成28年3月31日以前から傷病手当金を受給しているケース

  • 平成28年3月31日までの期間について
     法改正前の計算方法により傷病手当金の額を計算します。
  • 平成28年4月1日以降の期間について
     法改正後の計算方法により傷病手当金の額を計算します。
  • 例:傷病手当金の第1回目の支給開始日が平成28年2月10日の場合

平成28年3月31日以前から傷病手当金受給の場合

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